8月10日 雨。 | はんなり時間

はんなり時間

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8月10日。
今年は東京は雨。
今日はひとっちゃんの命日です。


あれから10年。
15歳からの10年は、
振り返ってみるとやっぱりものすごく長かった気がします。


たくさんの出会いがあったけど
たくさんの別れもあった。
たった10年やのに、
あたしは、
「ひとっちゃんによろしくね」
と、いろんな人とさよならをした気がします。


15歳のときと
25歳の自分は
やっぱりあまりに違う気がしていて。
しばらくは、
同じ歳のひとっちゃんを自然に思い浮かべることができたけど
10歳も歳の差ができてしまった今、
25歳のひとっちゃんをすぐには思い浮かべることができずにいます。


もしひとっちゃんが生きていたら。
帰ったときに、
今も迎えてくれたら。


いつのまにか東京へ出て、
いつのまにか仕事をして、
いつのまにか結婚したあたしをみて
なんていうかなぁって。


ひとっちゃんも仲良かったあたしのお母さんと
あたしがさよならしたこと
ひとっちゃんはなんていうかなぁって。


思い出そうとしなければ、
自然に思い浮かばないようになっています。


時間は、
たしかに傷をいやしてくれるけど、
時に残酷やなぁと
思わずにいられないことがあります。


どれだけ傷が癒えても
それでもこうして立ち止まる日に
それでもどうしても
会いたいなぁと今でも思うから。


25歳のひとっちゃんに
聞いてほしいなぁと思うことがあるから。


でも
ほんとにあわただしく過ぎていく毎日があって
その中で
毎年こうしてじっくり
過ぎてきた時間を
これからも過ぎていくだろう時間を
立ち止まって考えることができる日があること。
時間が過ぎていくほど、
歳を重ねてゆくほど、
この時間がどんどん大事になっている気がします。


10年間。
ほんとうにほんとうに、
いろんなことがありました。
決して、前にだけ進んだ10年じゃなかったと思います。
ひとっちゃんの分も生きたなんて
そんなこと全然言えへん。


でも
今年も今日がやってきて
改めて思ったのは
ひとっちゃんが
たくさん認めてくれた自分を
これから先も
50年も60年も
あたしはちゃんとずっと
大事にしていきたいなーということです。


生きてくれた人も
生きてくれなかった人も
たくさんそそいでくれた愛情を
ちゃんと抱えて歩いてこーと思います。


夏の暑い日も
みんなより早く体育館へ行って
バスケットボールついてたひとっちゃんのことを
バスケットボール片手に
あたしのおうちの前で何時間何時間も話したことを
大切な話を
あたしは忘れずに
生きていこーと思います。


みんないっぱいがんばって生きてるから。
ひとっちゃんは、
おかーさんのことと
けいくんのことを
よろしくお願いします。


そんで
おかーさんが言うところの
「やんちゃやけど根が優しい」
らしい、
あたしたちを
ずっと見守っていてください。


いつもありがとう。