MAISON DE REEFUR (からの代官山) | はんなり時間

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こないだ、
ひーーーーーさしいぶりのお一人様時間をもらって、
代官山へいってきました。


って言っても美容院へいったんやけど。
学生の頃からかれこれ10年以上通う美容院@代官山。


せっかくなので、
蔦屋書店と、
梨花ちゃんのセレクトショップ「メゾンドリーファー」
にも行ってみた。


さすが「梨花」といった感じの空間でした。
モデルでお洋服のデザインをする人はたくさんいるけれど、
空間デザインってまた別で、
世界観を空間で表現するっていうの難しいんじゃないかと思う。
いや私が苦手なんかもしれんけど。


それをやってのけるのはすごいなあ。
そして何よりすごいのは、
そこにものっすごいたくさんの女の子たちがきていたこと。
みんな入り口で写真とったりしてた。
「梨花」というブランドしっかり確立されていること。
たぶん梨花の旦那様はかなりマネージメントのやり手なんじゃないかと
勝手にふんでるけど、
「梨花」ってまさにブランド。
梨花ちゃんもそのことをよくわかっていて、
だからたまに自分の本の中でも(蔦屋書店で読んだ)
自分を「梨花」って表現するんやと思う。
本人が自覚できたら、
こんなに強いブランドはないよなあ。
自分ブランド時代。


そんな梨花ちゃんのお店ですが、
びっくりするのが
赤ちゃんを抱っこしたママの多いこと多いこと。
なんでも授乳室もおむつ替えスペースもあるらしい。
(にしても段差があったり通路がちょっと狭かったりで
ベビーカーはちょっと厳しい気もするけど)
これは梨花ちゃんがママになったというところももちろん大きいと思うんやけど、
あとは代官山がここ数年ですっかりママの街に変化したところにもよると思う。
というかだからたぶんあのお店は代官山にできたんやろうなあ。


10年通ってる美容院の美容師さんが、
「平日の午前中、もうちょっと早くオープンしようかって考えてて。
最近幼稚園のお迎えを気にしながらばたばた来てくれるママのお客さんが多いから。」
って話してはった。


「大人の蔦屋」の蔦屋書店も、
テラス席はベビーカーでいっぱい。
「幼稚園のお迎えまでの時間にお茶をするママ軍団」も多いらしい。


ニンプの頃、
気になる
ベビーカーとかスリングとか抱っこひもとかって、
「実店舗では代官山でのみ取り扱っています」
っていうのがやたらと多かった。
バガブーしかりピースリングしかりベコしかり。


そうなのですいつのまにか代官山は、
すっかりとママの街になっていたのです。


私が高校生の頃、
代官山といえばオサレの聖地みたいなところがあった。
サイラスのTシャツを買うためにあの長蛇の列ができてた頃。
WRがあんなふうじゃなくてもっと知る人ぞ知るオサレブランドやった頃。
だから上京したての私が喜び勇んでまず行った街は代官山やった。
そしてあまりのわかりづらさにひとっつもお店に行けず帰ってきた。
あの頃ぶいぶい言わしてたBEAMSの戦略がそうやったように、
「わざわざさがしていかなきゃいけないわかりづらい店舗」
っていうのはオサレブランド確立のための一つの条件やった。
方向音痴の私にとってこんな辛いもんはなかったけど。
おかげでいまだにウラハラがどのあたりかよくわからない。


そういうオサレなお店が、
代官山には集結していて、
雑誌には毎号代官山の地図がのっていた。


オサレのメッカ代官山。
思うに、そう仰いでいた人が今はだんだん、
パパママになってきているんじゃなかろうか。
その変化(というか成長というかなんというか)に合わせて、
代官山も変わってきた。
つまり、
「オサレのメッカ代官山」に憧れた田舎もんの私が、
とりあえず代官山のオサレ美容院へいき、
そのまま10年間かよっているうちに、
大学を卒業し、
社会人になり、
結婚し、
息子氏がうまれてママになった。
その間いつのまにか美容院は、
子どものカットのサービスを始め、
開店時間をママにあわせようとしていた。
なんとわかりやすい変化。
なんだわたしのためか!(違)


しかしこの柔軟な変化って代官山があの規模の街やからこそできたことやと思う。
今(というかここ数年ずっと)シモキタ存続のために色んなことが問題になっているけれど、
そういう意味でこの代官山の変化は柔軟ですばらしかったと思う。
代官山ブランドマネージャーみたいな人がいるのかどうかわからへんけど、
そして街全体で戦略的にそうしたかどうかわからへんけど、
こういうブランドのあり方もあるよなあと
思います。


ブランドっていうのは色々あって、
例えばペプシは、
いつの時代においても若者のためのものって戦略をとってる。
若いときにペプシを飲んでいた人が大人になったとき、
その成長に合わせていくんじゃなくて、
ペプシはターゲットを「今の若者」に変える。
だからこそあの若くてちょっと尖ったペプシのブランドイメージは維持されてる。


でもネットでなんでも買える今の時代の高校生にとって、
代官山が私たちの頃のように、
「オサレのメッカ」となることは
ちょっと厳しい気がする。
それこそ代官山ブランドマネージャーが精緻な戦略をたてへんと難しい。
いやまあその仕事はおもしろそうやけど。


だからターゲットを変えることなく、街自体が変化し成長していくっていうのも
それはそれで面白いなと思う訳です。
私はまんまと蔦屋書店にはまったし。
美容院いくたびぜったい通うと思うもんあそこ。


しかし私たちがじーちゃんばーちゃんになる頃、
代官山はどうなってるのかね。
オサレシニアのための街になってるのかな。
美容院はオサレ白髪染めサービスを始めてて。
うむそれもありやな。
でもって今パパママにつれて行かれてる子どもたちが、
また代官山に通い始めたりすると、
これなかなか良いループですよね。
うむ。
そんな梨花ブランドからの代官山ブランド考察でした。