保育園 | はんなり時間

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こないだTwitter上で、
主に「働く母」をサポートする立場の方が、
保育園を絶賛するがあまり、
専業主婦の人がちょっと不快に感じるような発言をしていて
ちょっと話題になっているのをみかけました。


その発言をとりまく色々に関して個人的に思うことはあれどそれはまぁおいといて。


さて保育園というのは
そんなに素晴らしいところなのかというところを
ちょっと書いてみたいとおもいます。


よく、保育園に通わせてよかったところというのに、
言葉が増えた
トイレトレーニングが進んだ
好き嫌いがなくなった
などなど、具体的な「成長」が挙げられているのを見かけます。


でも私は個人的にそれは保育園に通うメリットではないかなあと思っています。
それらはいずれ子どもたちが学んでゆくものだし、
「子どもの成長に関しては、
どれをとっても
早ければ良いというものではないよ。
ゆっくりでいいよ」
というのが、
私の尊敬する息子氏の産院の健診主治医せんせの口ぐせで、
そのとおりだと私も思っています。


もちろんトイレトレーニングにしろなんにしろ、
個々人の御宅でこの時期までには、
という方針はあるかもしれないし、
それはそれで大切やと思う。
でもどちらにしてもそれは
基本的には親である自分たちが決めて進めてゆくことで、
保育園に通っていたから早まったっていうのは結果論であって、
メリットじゃぁないかなぁと思う。
いや進めていただけるのは大変至極ありがたいんですがありがとうございます。
てへ。


じゃあ息子氏はなぜ
保育園に通っているのかといいますと。


もう流れですよね人生の流れ。
えっなにそれ。


私は社内では比較的早めに出産をしたので、
産休に入ったとき、
その時点で仕事をやめるという選択肢はどうしてもまだ
もてへんかった。


けど、そうは言っても、
どうしてもなにがなんでも息子氏を預けてまでも仕事をしたいのかときかれると、
そんなこともない気がしていて。
復職前はそれはそれはほんとうううううに悩んだ。
悩んだというか、
不安で不安で倒れそうやった。


そのときの私は、
誰に何を言ってもらっても、
どうっしても保育園にポジティブな印象を持てへんかった。
保育園はいいところだよってたくさんの先輩ママに言ってもらっても、
どうしても自分はそう思えへんかった。
それこそ、
ご飯をたべるようになった、
言葉が増えた、
できることがふえた、
って言ってもらっても、
そんなこと望んでないしなぁって、
思ってしまってた。
いやねほんと頑固なんよね私の頭。
結局自分で納得できひんとあかんねんよね、何事も。


だから周りの友達がみんな四月に復職する中、
私はどうしても一歳までは息子氏と一緒にいたくて、
産休に入るときの予定通り、
1年以上の育休をいただきました。


今の東京23区の状況でいうと、
やっぱり0歳児の4月がいちばん保育園に入りやすいです。
だからいろんなひとに、
復職を早めて4月にした方がいいよって言われた。
でもここでも頑固な自分が現れて、
法律でも会社の規約でも1年の育休をとれるのに(うちの会社では2年)
なんで保育園が少ないからって短くしなきゃならんのだ
そんなのおかしいわい
と、
まったくほんと生意気なことを思っていたりしました。
すみません。


そういった、
自分の中のいろんな葛藤や、
保育園をとりまく厳しい環境や、
いろんなものと向き合ってなんとか折り合いをつけて、
私はやっとこさ、保育園を決めることができました。
そうやって決まってもそれでも、
不安は拭えへんかった。
ほんとに息子氏を保育園に預けてまで
私は働く必要があるのか。
こんなにかわいい息子氏と、
私は8時間も9時間も離れていられるのか。
ああ不安すぎる不安すぎるぐるぐるぐる。


でも、
これは私の場合は、
いや私たち家族にとっては、
結局とても良いことでした。
結果として、とても良い保育園にご縁があった。


なにが良いって、
息子氏がものすごーーーーく
楽しそうに毎日通ってくれる。
ほんとにもう
ただ、それだけです。


ご飯をたくさん食べるようになったとか
言葉がふえたとか
そういうのは私はやっぱり今でもそんなに大事じゃなくて、
息子氏が毎日楽しそうに園に通ってくれる。
園であったことを、(何いってるかはさっぱりわからんけど)
たくさん楽しそうに話してくれる。
もうそれが全てです。


復職前の不安で仕方がなかったとき、
愛する美人女医かおりんが、
「とりあえず最低半年は頑張るとかラインを決めてさ。
そのタイミングで、
息子氏がしあわせそうじゃなかったり、
まいまいが何かおかしいと思ったら、
そのときは仕事やめるとかね、
何か自分の中でラインを決めておくといいよ。」
って言ってくれた。
前にもここで書いたけど、
その「最低のライン」を決めておくというのが
私には結構大きな意味のあることでした。


私はとにかく、
母親の直感で、
息子氏の笑顔が減った
家族の笑顔が減った
自分の余裕がなくなることで
息子氏につらくあたってしまった
そういうことを感じたら、
そのときはきちんと決断をしようと、
自分のラインを決めました。
そのときはきちんと、
家族のしあわせをみつめなおそうと。


そう決めたらとても楽になった。


で、結果的にうちの場合、
母親の目から見ても息子氏は、
毎日楽しそうに笑顔で過ごしてくれています。


お友達のお名前をいっぱい覚えて、
保育園以外の場所で会ってもほんとーうに嬉しそうにする。
先生たちは息子氏たちを全力でかわいがってくれる。
息子氏にとって「好きな人」が、
パパとママ以外にこんなにたくさんいるということが、
何より嬉しい。


私は息子氏が生まれる前から、
なんかたくさんの人でわいわいと愛情いっぱいに
息子氏を育てていけたらいいなと
漠然と思っていて、
それがうちの場合は、
保育園がきっとその場所やったんやなって思います。


お仕事の環境もとても恵まれていて、
理解ある職場のメンバーの支えがあって、
ほんとうに日々よい環境で仕事もできています。


私は、
結果的に今の環境にとても満足しています。
だからよくいう、
「保育園に預けてかわいそう」
とかいう言葉にも
(私はあんまり言われたことないけど。)
別に今は特に傷ついたりとかもない。
それは、
そう思う人もそりゃあいるだろうと思うから。
現に私だって保育園に預ける前は、
不安で仕方なかったんやから。


うちの場合は、
結果的に保育園に通うことができてよかった。
私は今心からそう思えるし、
だからそれを否定する言葉があったとしても、
それは立場の違う人の考えやから、
まあそれはそれだな、と思うわけです。
そう思う気持ちもわかるよ、
でもまあうちの場合はそうじゃなかったからね、
と思うわけです。


でもこれは、
何度もいうように、
うちの場合は。
ということです。
しかもものすごい、結果論です。


私はたまたま、
仕事を続けたいと思っている人間で、
たまたま、
息子氏はとても良い園にご縁があって、
たまたま、
楽しそうに通ってくれていて、
たまたま、
私は楽しくお仕事をしています。


これはほんと、
たった一つの家族の形です。


「保育園にこどもを預けるのがかわいそう」
という言葉が万人にあてはまるわけではないように、
「保育園にこどもを預けることはすばらしい」
というのも万人にあてはまるわけではないと思います。


ごはんをたくさん食べるようになった
言葉が増えた
トイレトレーニングが進んだ
これらが保育園に通うメリットではないと思うのは、
それはお父さんやお母さんが当然こどもに与えてあげられることだからです。
それと同じように、
私が今思う、
息子氏が保育園に通っていてよかったと思うこと、
息子氏が毎日楽しそうにしていること
お友達がたくさんできたこと
たくさんの「好きな人」ができたこと
いろんな人の愛情に囲まれていること
これだって、
保育園だから作れるというものではないと思っています。
うちの場合はそれがたまたま保育園であっただけで、
お父さんやお母さんやおじいちゃんやおばあちゃんにだって作れるものやと思う。
そもそもそれが子育てにとって大切やっていう価値観すら、
きっと様々なはず。
お母さんがなるべく長く子どもと一緒にいてあげるべきやって、
そういう価値観があったて当然やと思う。


結局その家族のしあわせは、
その家族にしかわからへんもの。
大切なのはそのしあわせを、
きちんと親が見極めてあげることなのかなと思います。


当然、
全てが思うようにうまくは進まへんことだってあると思う。
働きたくても仕事がみつからなかったり
働きたくなくても仕事をせざるをえなかったり
子どもが保育園になかなか馴染めなかったり
保育園に預けたいのに空きがなかったり
職場の理解がなかなかえられなかったり
もういろんな壁だってあると思う。
でもそのとき、
自分にとって、その家族にとってのしあわせを見極めて、
自分の「最低のライン」を決めておくこと。
そしてそれさえ決めたら
「とりあえずはやってみる」こと。
そしたらいつか、答えは出るんじゃないかなあと
思います。


やってみーひんことには
それが自分と家族のしあわせに合ってるかどうか
わからへもんねえ。
これが私が息子氏を保育園に預けて学んだ
一番おおきなことかもしれません。
(小学生かよ。)


とても長くなりましたが、
これが私が保育園について思うことです。


最後にいっておきますが、
息子氏が保育園に通っているのは、
担任の先生がいけめんだからではありませんほんと決してありません。